最初に〈貴重な提言 京都 竹本信弘(学生)〉とある感想が載っている。彼は白土三平の作品を評価し、こう書いている。

〈私は、京大経済学部の大学院に在籍し、マルクスの革命思想を研究し、公式的な石頭的公認マルクス主義から、新たな生々しい思想としてのマルクス主義の再生を日夜祈りながら勉強しております。ついては、白土三平氏の漫画は、私の問題意識に極めて鋭く迫るように思われ、全く、全神経を緊張させて読ませていただいております。〉

竹本信弘は、のち京大パルチザンを構想し、赤衛軍事件で指名手配され潜行した滝田修であり、60年代後半期には『カムイ伝』に失望した批判の感想を投稿していたと記憶する。